お墓参りの作法

お彼岸、お盆、命日などにはお墓参りに行くことも多いと思います。
なぜ、お彼岸に行くのでしょうか?お参りや読経で先祖を供養するとはどういうことなのでしょうか?気持ちよくお参りできる作法とポイントについて紹介します。

お彼岸にお墓参りをする理由

お彼岸の中日(春分の日、秋分の日)には、太陽は真東から昇って真西に沈みます。そのため、西にあるとされるあの世(彼岸)と、東にあるとされるこの世(此岸:しがん)が通じやすいと考えられ、お墓参りをして先祖を供養するようになりました。

また、お彼岸に先祖の霊を供養することには、こんな深い意味があります。
あの世(彼岸)にいったご先祖様は、「人は何故生きるのか」「死んだらどうなるのか」という大命題の答えを知っている、つまり「悟り」を開いた状態にあります。一方、私達の生きているこの世(此岸)では、迷いや悩みや煩悩に惑わされ続けています。この此岸にいる人間が悟りの境地である彼岸に近づく方法のひとつとして、お墓参りや読経があるのだと言われています。

お墓参りの作法

「暑さ寒さも彼岸まで」といわれるように、この頃は気候もよくなり、お墓参りに出かけるにはいい季節です。家族揃って仲良くお参りできるように、お墓参りのポイントを押さえておきましょう。

お墓参りイメージ

お参りの準備

手桶や柄杓はお寺や霊園で貸してもらえることが多いようですが、掃除のための、雑巾やたわし、ゴミ袋などはつい忘れがちです。
お供え用の花や菓子、飲み物などと、それらをのせる半紙、お参りのための数珠や線香を用意します。火をつけるためのろうそくやマッチも忘れずに。
葬式とは違うので、普段着でかまいません。

まずは挨拶とご本尊にお参りを

お寺の住職や霊園の管理事務所に挨拶をします。本堂に向かって会釈や合掌をして、お寺の御本尊様にもお参りをします。挨拶とお参りがすんだら、外箒(そとぼうき)を借りたり、手桶に水をくんだりして、お墓にむかいます。

お墓を清める

お墓についたら、墓地内の雑草や落ち葉を取り除き、墓石に水をかけてホコリを落とします。コケなどはたわしで洗って落とします。花立てや香炉もきれいに掃除し、水鉢もたわしで磨きます。

お墓を清めるイメージ

お参りの仕方

①花立てに花を飾り、お供え物は二つ折りの半紙の上にのせます。
②束のまま火をつけた線香をあげます。炎は、口で吹き消さず、手であおいで消します。
③故人に縁の深い人から順に、線香の火を消さないように注意して手桶の水をかけます。
④数珠を持って、ひとりずつ手を合わせて拝みます。日頃の感謝の気持ちを伝えたいですね。

後始末もきちんと

線香は燃やしきるようにし、花以外の供物は持ち帰ります。
借りた道具は元へ戻し、集積所がない場合はごみも持ち帰ります。

自宅に仏壇がある場合は、仏壇もきれいに掃除をして、花やお水をあげます。
ぼたもち(秋はおはぎ)や季節の果物などをお供えし、お線香を上げて供養します。

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