日々の便り

2015年08月12日

七十二候「寒蝉鳴」。夏の風物詩「蝉時雨」にも秋の気配。

8月13日から5日間は、七十二候では「寒蝉鳴(ひぐらしなく/かんせんなく)」の期間です。「寒蝉」とは秋を告げる蝉のことで、蜩(ひぐらし)が鳴き始めるという意味。蜩が「カナカナ・・・」と鳴くのは、日の出前や日の入り後など薄暗い時間帯。夕暮れに鳴くので「日暮し」と呼ばれるようになったそうです。

実際に蝉が鳴く時期から、秋を告げる蝉はツクツクボウシだとする説もあります。確かにツクツクボウシが鳴く頃は夏休みも終わる頃。宿題を終わらせるために必死になっていた頃を思い出させる鳴き声です。蝉の声ひとつにも、季節の移り変わりを感じますね。

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夏の虫はトンボやチョウ、カブトムシなどたくさんいますが、大きな鳴き声でひときわ存在感を示しているのが蝉たちです。成虫としての短い命を燃やすように、いっせいに鳴き立てる声は「蝉時雨(せみしぐれ)」ともいわれ、夏の風物詩のひとつ。
メスは鳴かず、鳴くのはオスだけで、鳴き方や鳴く時間帯は種類によって異なります。どんな蝉がどんな鳴き方をしているのでしょうか。こちらを参考にしてみてくださいね。耳を澄ますと蝉時雨の中の蝉の声を聞き分けられるかもしれません。

※蝉の声 https://www.i-nekko.jp/matsuri_asobi/matsuri_natsu/2018-080810.html

さて、一般的なお盆の期間は8月13日から16日まで。13日は迎え盆です。盆棚をしつらえ、墓参りに行き、玄関で「迎え火」を焚いて祖先の霊を迎えます。
子どもの頃、お盆に田舎のおじいちゃんの家に行くと、奥の座敷に大きな盆棚がありました。お供え物やきゅうりの馬になんだかとても不思議な感じがしましたが、ご先祖様をお迎えする大切な場だったから、幼心にもこの世のものではない繋がりを感じたのかも......。こうした経験が、日本人としての根っこになっていくのかもしれませんね。

【暮らしを彩る年中行事】お盆
https://www.i-nekko.jp/nenchugyoji/obon/
【暮らしを彩る年中行事】お盆/迎え盆と精霊送り
https://www.i-nekko.jp/nenchugyoji/obon/mukaebon/
【季節のめぐりと暦】七十二候/寒蝉鳴
https://www.i-nekko.jp/meguritokoyomi/shichijyuunikou/
【暮らしの中の歳時記】蝉の声
https://www.i-nekko.jp/matsuri_asobi/matsuri_natsu/2018-080810.html

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