日々の便り

2015年08月17日

ゾーッとしてヒンヤリ。幽霊や妖怪ってどんなもの?

8月18日から七十二候の「蒙霧升降(ふかききりまとう)」になります。深い霧がまとわりつくように立ち込める頃。まだ残暑は厳しいものの、早朝は空気が冷え、山間部や水辺では、あたり一面が白い霧に包まれて幻想的な風景を作り出すことがあります。
また、霧とよく似た現象で「靄(もや)」があります。霧も靄も、大気中に無数の微小な水滴が浮遊し、遠方がよく見えなくなる現象ですが、霧は1kmより手前がはっきり見えない状態、靄は10kmより手前がはっきり見えない状態をさすそうです。なお、平安時代頃から秋の「霧」に対して、春は「霞(かすみ)」といわれます。

pixta_1604187_S.jpg

さて、霧が立ち込める神秘的な光景を想像して涼を感じるのも良いですが、気分的に涼しくなる方法の一つが「怪談」。こわい話を聞くとゾーッとして、ひんやりした気持ちになりますね。怪談は落語や歌舞伎の夏の演目にもよく取り上げられますが、幽霊や妖怪は本当にいるのでしょうか。
実在するかはさておき、日本では不思議な伝説や怪談話などが大切に語り継がれたり、読み継がれたりしています。怪談に出てくる幽霊や妖怪とは、一体どういうものでしょうか。

まず、幽霊と妖怪の違いですが、幽霊は特定の人間の死霊で、特定の人を対象にして現れ、出る場所を選びません。出る時間は「丑三つ時(午前2時前後)」というのが定説です。
妖怪は、人間以外の精霊や死霊などの正体不明の「ものの怪(もののけ)」で、出る場所は山、川、道端、古屋敷など、ほぼ決まったところに出没します。妖怪が出現する時間は「黄昏時(たそがれどき)」。黄昏時は、薄暗くて見えにくい。誰かいるようだけれどわからないという恐怖心が湧き上がりやすい時間帯です。妖怪と出会いそうな時間ということで、「逢う魔が時(おうまがどき)」ともいいます。

日本には様々な妖怪が語り継がれています。天狗(てんぐ)、河童(かっぱ)、化け猫、踊り首、座敷童子(ざしきわらし)、一反木綿(いったんもめん)など・・・。
いま、子どもたちには「妖怪ウォッチ」が大人気ですが、私の年代では妖怪といえば「ゲゲゲの鬼太郎」。実際に見たこともないのにとても身近という、やはり不思議な存在です。
幽霊や妖怪は、お盆の前後に出ることが多いと思われているようですが、それにも理由があります。詳しくはこちらをご覧ください。

【暮らしの中の歳時記】幽霊と妖怪
https://www.i-nekko.jp/matsuri_asobi/matsuri_natsu/2016-080110.html
【季節のめぐりと暦】七十二候
https://www.i-nekko.jp/meguritokoyomi/shichijyuunikou/

ページトップへ