12月12日は七十二候の「熊蟄穴(くまあなにこもる)」です。動物たちもそろそろ冬ごもりを始めます。秋の間に食いだめをした熊が穴にこもって冬眠を始める頃。人も暖かい部屋から出たくなくなりますね。
さて、今年も「新年を迎える準備シリーズ」として、お正月に関する風習やいわれなどをご紹介していきます。今日はその第1回目、「年神様」についてです。
お正月のご挨拶といえば「明けましておめでとうございます」。でも、なぜ、おめでたいのでしょうか?それは、元旦には「年神様」という新年の神様が、1年の幸福をもたらすために各家庭にやってくるとされているからです。
では、年神様とはどんな神様なのでしょうか?年神様は、日本人の大切な食料である稲を守り、すべての作物を司って、1年の豊作をもたらす神様であり、私たちのご先祖様(祖霊神)でもあると考えられています。ですから、五穀豊穣や子孫繁栄に深く関わり、人々に健康や幸福を授けるとされています。
おなじみの「明けましておめでとうございます」という挨拶には、無事に年を越し、年神様をお迎えできた慶びと感謝の気持ちが込められているのですね。
その年神様を迎え入れてお祝いし、たくさんの幸せを授けてもらうために、様々な正月行事や風習が生まれました。明日は「正月事始め」についてお話したいと思います。
【季節のめぐりと暦】七十二候
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【暮らしを彩る年中行事】お正月
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2015年12月11日