「新年を迎える準備シリーズ」第4回は、「門松」についてご紹介します。
新年に幸福を授けに降りてくる年神様が迷わないための目印、それが「門松」です。常緑の松は「神様が宿る木」と考えられ、昔は庭に松などの常緑樹を一本立てて、年神様の依代(よりしろ)にしていたといわれています。後に、まっすぐに節を伸ばす竹も縁起が良いものとして添えられるようになりました。
玄関前や門前に左右に対で立てるようになったのは、江戸時代頃からで、玄関に向かって左側に雄松、右側に雌松を用いました。雄松とは、青々とした針葉とどっしりとした樹形のクロマツのことで、雌松とは、樹形も優しげなアカマツのことです。
門松を飾っておく期間=年神様がいらっしゃる期間となるので、これを「松の内」(一般的には1月7日まで)といい、年始の挨拶や年賀状のやりとり、初詣をするのも松の内とされています。
我が家でも毎年、門の前にささやかな門松を立てています。ささやかなものでも門松を立てる日は選ばなければなりません。29日に立てるのは「苦立て」「苦松(苦待つ)」、31日に立てるのは「一夜飾り」といって、避けたほうが良いとされているからです。ということは、28日までに立てるのが一番良いようですね。
幸せをもたらしてくださる年神様が迷ってしまわないように、心をこめて飾りたいと思います。
【暮らしを彩る年中行事】お正月
https://www.i-nekko.jp/nenchugyoji/shinnen_junbi/
【暮らしを彩る年中行事】お正月/門松
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2015年12月14日