「新年を迎える準備シリーズ」第7回は、「雑煮」についてご紹介します。
お正月には「五穀豊穣」や「無病息災」などを願って、年神様をもてなします。その際、年神様に供える大切な食べ物が「餅」です。魂を表す丸い鏡餅を作って年神様に供え、それを下げて食べることで年神様の力にあやかるために「雑煮」を食べました。
雑煮は地方色豊かですが、家庭ごとに我が家の味があるのも特徴です。
大きく分けて関西風と関東風があり、関西風は白味噌仕立てで丸餅を焼かないで煮るスタイルです。丸餅なのは鏡餅を模しているからだといわれています。
関東風は醤油仕立てのすまし汁に角餅を焼いて入れるスタイル。武家社会では「味噌をつける」はしくじるという意味なので、味噌は使いません。丸める手間がない角餅で、焼いて膨らみ丸くなると解釈するそうです。
全国にすまし汁のお雑煮が多いのは、参勤交代で全国に江戸文化が伝わったためだといわれています。
我が家の雑煮はいわゆる関東風で、醤油仕立てのすまし汁に、小松菜、大根、人参、ねぎ、椎茸、鶏肉を入れます。角餅を焼くのは子ども達の役目ですが、膨らみすぎて中身が出てしまうこともしばしば。それもまたご愛嬌で、年を経るごとに上達していきます。
また、同じ地域でも、お隣さんの雑煮には里芋が、そのまた隣の家はなるとが入っていました。
皆さまの家はどんなお雑煮ですか?お雑煮にはその家の文化があるので、「我が家の雑煮」を大切にしていきたいものですね。
【暮らしを彩る年中行事】お正月
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【四季と行事食】雑煮
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2015年12月18日