日々の便り

2016年03月14日

七十二候「菜虫化蝶」。日本各地に「春告げ魚」もやってきます

3月15日から七十二候では「菜虫化蝶(なむしちょうとなる)」。青虫がモンシロチョウになる頃という意味です。「菜虫」とは大根やかぶ、アブラナなどの葉を食べる青虫のことです。畑を荒らす害虫の青虫がさなぎとなって冬を越し、春になると優雅な蝶へと生まれ変わります。花から花へと飛び回り、今度は花粉を運んでくれるようになるのは、何とも不思議な気がします。暖かな春の日差しを浴びてひらひらと蝶が飛ぶ姿は、かわいくもあり、はかなげでもありますね。

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また、3月16日は「十六団子」の日。田の神様が山から里へ下りてきて、これから始まる農作業を見守り、秋の収穫が済むと山に帰っていくという信仰があり、田の神様が来る3月と帰っていく10月または11月の16日には、16個の団子を作ってお供えをしました。今でも東北地方の一部ではこの風習が続いています。

さて、春を迎えるこの時期、日本各地には「春告げ魚」と呼ばれる魚たちがいます。たとえば、春の季語にもなっている「鰆(さわら)」。「魚」偏に「春」と書くように、瀬戸内海を中心に春に旬を迎え、春の訪れを知らせる魚です。北国では、春告げ魚といえばかつては「鰊(にしん)」でしたが、不漁のため鰊に変わってメバルが春告げ魚と呼ばれるようになってきました。この他にも兵庫県のイカナゴ、伊豆諸島のハマトビウオ、また、渓流釣りでは3月に解禁されることからアマゴやヤマメなども春告げ魚と呼ばれます。
春先になるとぴちぴちと元気に集まってくる魚たちに、人は親しみを込めて「春告げ魚」と呼んだのでしょう。詳しくはこちらをご覧ください。

【食の歳時記・旬の味】春告げ魚
https://www.i-nekko.jp/mikaku/mikaku_haru/2018-052510.html
【季節のめぐりと暦】七十二候
http://i-nekko.jp/meguritokoyomi/shichijyuunikou/

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