「若水」とは、新年に初めて汲む水のことで、別名「初水」「福水」といい、これを飲むと1年の邪気が祓えるといわれています。
かつては、「年男」がする重要な儀式のひとつに「若水迎え」がありました。「年男」とは、お正月の行事を取り仕切る人のこと。昔は家長がこれを務め、 暮れの大掃除、正月の飾りつけ、年神様への供え物、おせち料理作り、若水迎えなど、正月全般を取り仕切っていました。
年男は、元日の早朝 、年神様のいる恵方に出かけて湧き水を汲み、途中で人にあっても口をきいてはいけないとされました。そうやって汲んできた「若水」を、まずは年神様に供え、あとは1年の邪気祓いができるとして雑煮を煮たり、お茶を淹れるのに使ったりしました。
今の生活では、湧き水を汲みに行くのはなかなかできませんね。年神様にお供えする若水も、元日の朝一番の水道水やペットボトルの水でもかまわないので、せめて心を込めて汲みましょう。
そしていよいよ大晦日。わが家では、おせち料理の仕上げや、年越しそばの用意などを済ませて、夜はのんびりと年越しをしたいと思います。
【暮らしを彩る年中行事】お正月
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2016年12月29日