1月7日は「人日(じんじつ)の節供」。"人日"とは文字通り "人の日"という意味です。古代中国では1月7日に「人」の運勢を占い、七種菜羹(ななしゅのさいかん)という汁物を食べて無病息災や立身出世を願うという風習がありました。これが日本古来の「若草摘み」という風習と結びついて「七草粥」となりました。江戸時代には「人日の節供」「七草の節供」として五節供の一つになり、1月7日に七草粥を食べる習慣が定着しました。
その背景には、「七草粥」で正月のごちそうに疲れた胃腸をいたわり、不足しがちな青菜を食べて栄養を摂る生活の知恵もあったようです。
本来は春の七草を前日に摘みに行きますが、今はスーパーなどでも七草セットが売られているので手軽に作れます。作り方をご紹介していますので、七草粥で無病息災といきましょう!
そして今年は9日が成人の日(1月の第2月曜日)にあたります。二十歳の皆さま、ご家族の皆さま、おめでとうございます。成人式は「冠婚葬祭」ということばの「冠」にあたり、もともとは1月15日の小正月に行われていた「元服」の儀式が由来となっています。
さて、成人式といえば女性は振り袖というのが一般的ですが、なぜ振り袖はあんなに長いのでしょうか。実は振り袖のルーツは飛鳥時代にさかのぼるといわれています。「振る」という動作には神様を呼び寄せる、厄を払うなどの呪術的な力があるとされ、「魂振り(たまふり)」(神様の魂を揺さぶること)と呼ばれていました。やがて、人に対しても思いや願いを伝えるために袖を振るようになり、若い女性は良縁を得るために袖を振り、その効果がより高まるようにと、袖が長くなっていったそうです。振り袖には婚活パワーを高めるという意味があったのですね。
【暮らしを彩る年中行事】人日の節供
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【四季と行事食】七草粥
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【暮らしの作法】子どもの通過儀礼
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2017年01月06日