七十二候では、1月10日から「水泉動(しみずあたたかをふくむ)」に入ります。凍った泉の下で水が動き始める頃。かすかな暖かさを愛おしく感じる時期です。
さて、1月10日は関西を中心に、商売繁盛を願って「戎祭り(えびすまつり)」が行われ、多くの人で賑わいを見せます。
えびす宮総本山の西宮神社の「十日えびす」は、1月9日の「宵えびす」から10日の「十日えびす大祭」、11日の「残り福」までの3日間に、約百万人を超える参詣者が訪れるそうです。10日の午前6時、まだ夜も明けやらぬ寒さの中、一番福を目指して走り参りをする「開門神事」が、西宮えびすの独自の行事として有名です。江戸時代頃から自然発生的に起こってきたものといわれており、本殿へ早く到着した1番から3番までの参拝者が「福男」に選ばれます。
1月11日は「鏡開き」。正月に年神様に供えた鏡餅を、無病息災を願って食べます。15日に行う地域もありますが、これは松の内を何日までとするかによって違うようです。
鏡開きはもともと武家から始まった行事なので、刃物を使うのは切腹を連想させるので禁物でした。木槌などを使って割るのですが、「割る」というのも縁起が悪いので、末広がりで縁起の良い「開く」を使って「鏡開き」となりました。
最近はパック入りのお餅が入っている便利な鏡餅が増えていますが、パックを開くから鏡開きではないことを子どもたちにもきちんと覚えてほしいですね。
さて、今年は甘いお汁粉でいただきたいと思います。皆さまもぜひ、鏡餅を召し上がってくださいね。鏡開きの由来や開き方、お餅レシピもご紹介しています。
【季節のめぐりと暦】七十二候
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【暮らしのまつり・遊び】恵比須講
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【季節を彩る年中行事】鏡開きの由来と開き方
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2017年01月09日