5月5日は「端午の節供」。二十四節気では「立夏」。暦の上ではこの日から立秋の前日までが夏です。新緑の季節、田んぼでカエルが鳴き出すのもこの頃。七十二候では「蛙始鳴(かわずはじめてなく)」になります。
さて、「こどもの日」として知られている端午の節供は五節供の一つです。もともとは古代中国で行われていた菖蒲(しょうぶ)や蓬(よもぎ)で邪気祓いをする行事でしたが、平安時代に日本に伝わると「端午の節会」という宮中行事になりました。さらに日本古来の田植え前の行事「五月忌み」と結びつき、田植えの前に早乙女たちが菖蒲や蓬で穢れを祓う女性のためのまつりでもありました。
その後、武士の時代になると「菖蒲」が「尚武」や「勝負」につながると考えられ、男の子の成長と立身出世を願うまつりとして定着しました。
その菖蒲ですが、紫系の美しい花で目を楽しませてくれる花菖蒲とは違います。花菖蒲は野花菖蒲(のはなしょうぶ)が改良されてできたアヤメ科の園芸植物で、端午の節供の菖蒲湯に使われる菖蒲はサトイモ科の別の植物です。清々しい香りが特徴で、根っこは生薬、茎は血行を良くし、葉を煎じれば腹痛の薬になるといわれていました。今日はゆっくり菖蒲湯に浸かって邪気祓いをしてみませんか?
【季節のめぐりと暦】二十四節気/立夏
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2017年05月04日