5月20日は「小満」。二十四節気のひとつで、陽気が良くなり、草木が成長して茂り、動物や植物にも活気があふれる頃。秋に蒔いた麦の穂も実り、万物が満ちはじめるというところから小満となりました。
農家では田植えの準備が始まる時期で、西日本では梅雨のように天候がぐずつく「走り梅雨」が見られます。梅雨の走りともいい、明けると陽気が戻り、その後本格的な梅雨になります。沖縄には次の二十四節気の「芒種」と合わせて「小満芒種(スーマンボース―)」ということばがあり、梅雨を意味します。
また、田んぼに水を張るこの時期ならではの美しい風景もあります。長野県千曲市の姨捨(おばすて)の棚田は、国の重要文化的景観にも選定されており、斜面に広がる小さな田んぼそれぞれに月が映る光景は「田毎の月(たごとのつき)」といわれ、名勝となっています。
さて、七十二候では「蚕起食桑(かいこおきてくわをはむ)」に入ります。蚕の繭から絹をとるため、昔から人々の暮らしを支える重要な生き物として、蚕は大切に育てられてきました。その蚕が桑の葉を盛んに食べだす頃。ひと月ほどで、白い糸を吐きながら繭を作り始めます。
一昔前までは、女性たちがその働き手となり、日本全国で盛んに行われてきた養蚕ですが、今は蚕を見たことがないという人も多いでしょう。蚕とはどんな生き物なのでしょう。また、養蚕にまつわる風習やことばもご紹介します。
【暮らしの中の歳時記】養蚕の豆知識
https://www.i-nekko.jp/chie/hint/2018-060316.html
【季節のめぐりと暦】二十四節気
http://i-nekko.jp/meguritokoyomi/nijyushisekki/
【季節のめぐりと暦】七十二候
http://i-nekko.jp/meguritokoyomi/shichijyuunikou/
2018年05月20日