日々の便り

2018年11月11日

七十二候「地始凍」。秋の新蕎麦を味わってみよう

11月12日から、七十二候では地始凍(ちはじめてこおる)になります。大地が凍りはじめる頃という意味で、霜が降りたり、霜柱が立ったり、水たまりに氷が張ったりしはじめます。11月に入り、都内でも朝晩はけっこう冷えるようになりました。アスファルトばかりの都会では霜柱を踏む機会もありませんが、子どもの頃、霜柱を踏んだときのあのサクッとした感触がなんとも気持ち良かったものです。

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さて、一年中、気軽に食べられる蕎麦。蕎麦は、夏と秋に収穫され、夏の新蕎麦を略して「夏新(なつしん)」と呼び、秋の新蕎麦を略して「秋新(あきしん)」と呼びます。蕎麦も実りの秋に収穫されたものが一番おいしいといわれ、蕎麦好きな人たちが心待ちにしている新蕎麦です。初物好きな江戸っ子は待ちきれず「新蕎麦」の名前にひかれて、法外な値段で食べたものが実は夏新といったこともあったようです。

南北に細長い日本列島では、新蕎麦の出回る時期も幅がありますが、関東以西ではおいしい新蕎麦が食べられそうです。
その蕎麦の味わい方ですが、蕎麦はもともと皿に盛り付けた「もり」蕎麦で、その後冷たいつゆをぶっかけた「かけ」が現れ、寒い時期に温めたつゆをかけるようになりました。やがて、蕎麦を盛り付ける器によって「ざる」と言ったり「せいろ」と言ったり、海苔がかかったりとさまざまに変化して、今ではお店によってもまちまちです。

寒くなってくると温かいかけ蕎麦もいいのですが、私はせいろに盛られた蕎麦を、辛めのつけ汁でつるつるっと、というのが好きです。
皆さまは「もり」派ですか?「かけ」派ですか?

【季節のめぐりと暦】七十二候
http://i-nekko.jp/meguritokoyomi/shichijyuunikou/
【食の歳時記・旬の味】新蕎麦
https://www.i-nekko.jp/shoku/2018-052706.html

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