3月16日から七十二候では「菜虫化蝶(なむしちょうとなる)」。青虫がモンシロチョウになる頃という意味です。「菜虫」とは大根やかぶ、アブラナなどの葉を食べる青虫のことです。畑では害虫とされる青虫がさなぎとなって冬を越し、春になると優雅な蝶へと生まれ変わります。花から花へと飛び回り、今度は花粉を運んでくれるようになるのですから、何とも不思議な気がします。暖かな春の日差しを浴びてひらひらと蝶が飛ぶ姿は、かわいくもあり、はかなげでもありますね。
蝶は、ギリシャ神話や中国の故事、仏教やキリスト教の教えの中にも登場し、洋の東西を問わず、幼虫からサナギを経て成虫となるその劇的な変化によって、昔から輪廻転生や復活、長寿などの象徴とされてきました。蝶にまつわる縁起の話をご紹介しますので、こちらもどうぞご覧ください。
【暮らしの中の歳時記】蝶の縁起
https://www.i-nekko.jp/kurashi/2019-031410.html
また、3月16日は「十六団子」の日。田の神様が山から里へ下りてきて、これから始まる農作業を見守り、秋の収穫が済むと山に帰っていくという信仰があり、田の神様が来る3月と帰っていく10月または11月の16日には、16個の団子を作ってお供えをする習わしがありました。今でも東北地方の一部ではこの風習が続いています。
【季節のめぐりと暦】七十二候
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2019年03月15日