日々の便り

2019年06月30日

田植えを終える「半夏生」。名峰富士の山開き

7月の和風月名は「文月(ふみづき、ふづき)」。七夕の短冊にちなみ「文披月(ふみひらきづき)」と呼ばれ、そこから転じて「文月」になったといわれます。また、旧暦の7月は稲穂が膨らむ頃だったので「穂含月(ほふみづき)」「含月(ふくみづき)」から転じたという説もあります。

7月2日は、夏至から数えて11日目の雑節「半夏生(はんげしょう)」です。「半夏」とは、「烏柄杓(からすびしゃく)」という薬草のことで、「半夏」が生え始める頃という意味。七十二候でも「半夏生(はんげしょうず)」にあたります。田植えは半夏生に入る前に終わらせないと秋の収穫が減るといわれて、農作業の大切な目安とされてきました。

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無事に田植えが終わると、水田や神棚に餅やお酒を供え、田の神に感謝する「さなぶり」という行事を行うところもあります。近畿地方では収穫した小麦で「半夏生餅」を作って田の神に供え、関西地方ではタコの足のように大地にしっかり根付くようタコを食べるなど、各地に半夏生ならではの風習があります。タコの旨みをたっぷり炊き込んだタコ飯や、お子さまも大好きなタコ焼きなどで季節の行事を楽しんでみるのも良いですね。

また、7月1日は富士山の山梨側、吉田ルートの山開きの日です。しかし、残念なことに2019年は頂上までいけないかもしれません。昨年の台風の影響で頂上にある「久須志神社」の前の石積みが十数メートルに渡って崩れ、登山道がふさがれているのが見つかり、復旧作業が行われています。吉田ルート以外は7月10日が山開きの予定です。作業の状況は、「富士登山オフィシャルサイト」で確認できるそうです。
たった2ヶ月間の登山シーズンに、20~30万人の人々が登る富士山。早く復旧すると良いですね。

【季節のめぐりと暦】和風月名
https://www.i-nekko.jp/meguritokoyomi/zassetsu/wafuugetumei/
【季節のめぐりと暦】雑節/半夏生
https://www.i-nekko.jp/meguritokoyomi/zassetsu/hangeshou/
【季節のめぐりと暦】七十二候
https://www.i-nekko.jp/shichijyuunikou/
【季節の行事】山開き
https://www.i-nekko.jp/gyoji/2018-061810.html

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