日々の便り

2019年09月30日

「神無月」に神々が大集合。出雲で開かれる縁結びの会議

10月の和風月名は「神無月」。
神を祀る月であることから「神の月」とする説が有力とされていて、「無」は「水無月」と同じように、「の」という意味をあらわす「な」にあたるといわれています。
また、全国の神様が出雲大社に集まり、諸国に神様がいなくなることから「神無月」になったという説も有名です。神々が集まる出雲の地では、旧暦10月を「神在月(かみありづき)」と呼んでいます。
この他、神嘗祭をする月という意味の「神嘗月(かんなめつき)」が語源とする説、夏の荒天がひいて雷が鳴らなくなる「雷無月(かみなしつき)」、新酒を醸成する(かもなす)頃という「醸成月(かもなんづき)」などが転じたという説もあります。

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ところで、神々はなぜ出雲大社に集まるのでしょうか。出雲大社の祭神、大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)が自分の子どもたちに全国各地を守らせており、年に一度その子らと他の神々も呼び寄せて、来年の重要事項について会議をするためといわれています。
全国の神々は旧暦10月11日から7日間、来年の天候や、農作物の収穫などについて、そしてメインテーマ「縁結び」について話し合います。そのため、出雲大社は縁結びの総本山なのです。この間、出雲大社では「神在祭」が行われます。今年は11月7日からですが、地元の人々は「お忌みさん」と呼んで、神々の話し合いの邪魔をしないよう、「神在祭」の間は静かに暮らすことになっているそうです。
来年はどんなご縁が結ばれていくのでしょうか。それはまさに神のみぞ知るということですね。

また、10月2日から七十二候の「水始涸(みずはじめてかるる)」になります。田んぼの水を抜き、稲刈りの準備をする頃。井戸の水が枯れ始める頃との説もあります。
刈り取った稲が稲木にかけられ、垣根のようにずっと続いている光景は、まさに日本の秋の原風景。農家の皆さまのご苦労が実を結び、おいしい新米になります。

【季節のめぐりと暦】和風月名
https://www.i-nekko.jp/meguritokoyomi/zassetsu/wafuugetumei/
【季節のめぐりと暦】神無月の由来
https://www.i-nekko.jp/meguritokoyomi/zassetsu/kannazuki/
【季節のめぐりと暦】七十二候
https://www.i-nekko.jp/meguritokoyomi/shichijyuunikou/

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