日々の便り

2019年11月05日

秋の収穫に感謝。「十日夜」と「亥の子祭り」

秋の収穫の祭りとして、古くから「十日夜(とおかんや)」や「亥の子祭り」が伝えられています。
「十日夜」とは東日本を中心に、旧暦10月10日に行われる収穫祭です。2019年は11月6日(水)が旧暦10月10日にあたります。稲刈りが終わって田の神様が山に帰る日とされていますが、祭りの内容は地方によっても違いがあります。

稲の収穫を祝ってお餅をついて食べたり、稲の茎をたばねた「わらづと」や「わら鉄砲」で地面を叩きながら唱えごとをして地面の神を励まし、作物にいたずらをするモグラを追い払ったりします。また、「かかしあげ」といって田んぼを見守ってくれたかかしにお供えものをして、かかしにお月見をさせてあげる地方もあります。

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「亥の子祭り」は西日本を中心に、旧暦10月亥の子の日に行われます。2019年の亥の子の日は11月10日です。起源は、古代中国の無病息災を願う宮廷儀式「亥子祝(いのこいわい)」に由来するといわれており、多産なイノシシにあやかって子孫繁栄を願う意味もありました。日本では平安時代に貴族の間に広まりましたが、ちょうど収穫の時期でもあり、次第に収穫の祭りとして一般に広まったと考えられています。
わら鉄砲で地面を叩いたり、丸石で地面をついたりする「亥の子づき」などが行われる様子は「十日夜」とよく似ています。

十日夜は十五夜、十三夜と並んで3月見のひとつでもあります。満月ではありませんが、秋の澄んだ夜空に輝くお月さまを眺めてみるのも良いものです。

【季節の行事】十五夜・十三夜・十日夜
https://www.i-nekko.jp/gyoji/2017-091310.html
【季節の行事】亥の子
https://www.i-nekko.jp/gyoji/2018-102610.html

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