日々の便り

2019年12月19日

お金ではなかった本来の「お年玉」

子どもたちの正月一番の楽しみといっても過言ではない「お年玉」。今では子どもたちへ渡す正月のおこづかいのようになっていますね。しかし、鏡餅の項でもご紹介したように、もともとは年神様から新年に授かる「新しい魂」を「年魂(としだま)」といいました。今は誕生日がくるとひとつ年を取りますが、かつては正月に年神様から「年魂」をもらってみんなひとつ年をとったのです。これが数え年という年齢の数え方で、年神様から「年魂」をいただくことが本来のお年玉です。

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では、どうやってお年玉をいただいたのでしょうか。それは、年神様に供えた丸餅を食べることでした。年神様に供えて、御魂(みたま)が宿った餅玉を、家長が家族に分け与えた「御魂分け」が始まりです。この餅玉を「御年玉」「御年魂」と呼び、この餅を食べるための料理がお雑煮です。

毎年、お年玉を楽しみにしている子どもたちに、お雑煮を食べたらすでにお年玉をもらったことになっているなんて話したら大ブーイングが起こりそうですが、お年玉の形は変わっても、本来の意義は受け継いでいきたいものです。

【暮らしを彩る年中行事】お正月
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【暮らしを彩る年中行事】お年玉
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