日々の便り

2020年01月12日

成人式の晴れ姿「振り袖」の袖はなぜ長い?

令和2年は1月13日が成人の日(1月の第2月曜日)にあたります。新成人の皆さま、ご家族の皆さま、おめでとうございます!成人式は「冠婚葬祭」ということばの「冠」にあたり、「元服」の儀式に由来します。もともとは小正月である1月15日に行われていました。

自治体の行事である「成人式」は、地域によって開催時期はいろいろで、帰省で人が集まりやすいお正月やお盆に実施するところも多いですが、成人の日に実施する自治体では、華やかな振り袖姿の女性たちがたくさん見られることでしょう。でも、普段着物を着慣れないうえに長い袖に四苦八苦している女性もいますね。なぜあんなに袖が長いのでしょう。

pixta_39662889_M_s.jpg

実は振り袖のルーツは飛鳥時代にさかのぼるといわれています。「振る」という動作には神様を呼び寄せる、厄を払うなどの呪術的な力があるとされ、「魂振り(たまふり)」(神様の魂を揺さぶること)と呼ばれていました。やがて、人に対しても思いや願いを伝えるために袖を振るようになり、若い女性は良縁を得るために袖を振り、その効果がより高まるようにと、袖が長くなっていったそうです。振り袖には婚活パワーを高めるという意味があったのですね!?

さて、成人年齢を20歳から18歳に引き下げる民法改正が成立し、2022年4月1日から施行されます。成人式については自治体の判断にゆだねられておりますが、現行通りと決定した自治体が増えているようです。理由としては、18歳の1月は高校生にとっては大学受験の時期。加えて施行の年は18歳、19歳、20歳と3学年にわたる若者が対象となり、例年の3倍の成人が誕生することになることなどがあげられます。成人式発祥の地といわれる埼玉県蕨市では、2022年4月以降も20歳を対象に「成年式」を開催し、18歳を迎えた成年に対しては別途検討を進めるそうです。
お住いの地域の成人式について気になる方は、自治体のホームページなどで確認してみるといいですね。

【暮らしの作法】子どもの通過儀礼
https://www.i-nekko.jp/saho/girei/child/

ページトップへ