5月26日から七十二候では「紅花栄(べにばなさかう)」です。
紅花の花が咲きほこる頃という意味ですが、実際にはもう少し遅めの地域が多いそうです。
紅花はシルクロードを経て飛鳥時代に日本に伝えられたといわれ、万葉集にも「末摘花(すえつむはな)」として登場しています。紅花は染料や口紅になり、珍重されました。ちなみに、「紅(くれない)」という色名は、紅花の古い呼び名に由来しています。
紅花を県の花としている山形県では、江戸時代、最上川流域の土壌と気象が紅花栽培に適していることから紅花栽培が盛んになり、「最上千駄」と言われるほど発展しました。ちなみに「 駄」とは、馬1頭が背にする荷物を数える単位で、 千駄とは千頭の荷物=それほどたくさんということを表しています。時代を経て、化学染料などの台頭で紅花の生産量も激減しましたが、紅花の持つ美しさは今も人々を魅了しています。
また、最上地方には「半夏(はんげ)の一つ咲き」という言葉があります。紅花は、二十四節気の清明の頃(4月上旬)種蒔きをして、七十二候の「半夏生(はんげしょうず)」(7月上旬)の頃に開花します。この時、その紅花畑の中で必ず一つだけ、先んじて開花するそうです。もう花開いて良いか様子を見ているのでしょうか。その後いっせいに開花するそうです。ちょっと不思議ですね。北に行くと開花期が遅くなり「土用の一つ咲き」という言葉もあるそうです。
【季節のめぐりと暦】七十二候
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【暮らしの中の歳時記】紅花
https://www.i-nekko.jp/kurashi/2018-060315.html
【暮らしの中の歳時記】日本の伝統色
https://www.i-nekko.jp/kurashi/2018-060613.html
2020年05月25日