日々の便り

2020年08月14日

知っておきたいお盆の風習。送り火の行事も今年は小さく

お盆は、先祖の霊を迎える行事。昔、亡くなった人は7月の15日に帰ってくるとされていました。新暦では8月の半ばにあたるため、昔の季節感そのままにできるよう、月遅れの8月15日を盆中日としてお盆の行事を行うところがほとんどです。

お盆といえば盆踊り。本来、盆踊りはお盆に帰ってきた先祖の霊を慰める霊鎮め(たましずめ)の行事で、別れを惜しむ踊りです。しかし、それだけでなく地域の結びつきを深める場、帰省した人々の再会の場や男女の出会いの場でもありました。盆踊りの歌詞に色恋ものやきわどい内容が多いのはそのためです。盆踊りは、人の出会いや別れとともに過ぎ行く夏を惜しむ踊りでもあるのです。
今年は、残念ながら、中止となったところがほとんどだと思います。

灯篭流し.jpg

そして盆中日が過ぎれば送り盆、精霊送りです。送り火を焚いて、先祖の霊をお送りします。地域によっては海や川に送り火を流して精霊送りを行います。有名なところでは、長崎の「精霊流し」、奈良の「大文字送り火」が毎年8月15日。京都の「五山送り火」と「嵐山灯篭流し」、福井「敦賀とうろう流しと大花火大会」などがあります。

今年は、長崎の「精霊流し」はソーシャルディスタンスを守りながらの開催。奈良の「大文字送り火」は火床を108か所から半分の56か所に縮小して実施しますが、点火時刻は非公表です。京都の「五山送り火」は、大幅に規模を縮小するので、市街地からは炎の点のようにしか見えないそうです。
そして「嵐山灯篭流し」、「敦賀とうろう流しと大花火大会」は中止となりました。
夏の風物詩も今年は我慢の日々ですね。

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