日々の便り

2020年12月20日

「ん」のつく「運盛り」で冬を乗り切る「冬至」の知恵

12月21日は「冬至」。北半球では太陽が一年で最も低い位置にきて、日が一番短くなる日です。冬至は「陰」の極みで、明日からはまた「陽」にかえるということから「一陽来復(いちようらいふく)」といって、今日を境に運が上昇するといわれています。

「冬至かぼちゃ」は有名ですが、冬至には「ん」のつくものを食べると「運」が呼びこめるといわれています。しかも「ん」が2つつけば運も倍増というわけで、「なんきん(南瓜:かぼちゃ)」「れんこん(蓮根)」「にんじん(人参)」「ぎんなん(銀杏)」「きんかん(金柑)」「かんてん(寒天)」「うんどん(饂飩:うどん)」が「冬至の七種(ななくさ)」とされています。縁起かつぎだけでなくしっかり栄養も摂って冬を乗り切りましょう。

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またこの日は、「柚子湯」につかってのんびりしましょう。冬が旬の柚子は香りも強く、強い香りのもとには邪気がおこらないという考えもあり、「一陽来復」の運を呼びこむ前に、禊(みそぎ)として柚子湯で身を清めました。もちろん、血行促進して体を温める効果もあるので、柚子湯に入ると風邪をひかないといわれています。
冬至の風習には元気に冬を越す知恵がいろいろと詰まっているのですね。

七十二候では、「乃東生(なつかれくさしょうず)」です。これに対し、夏至の頃には「乃東枯(なつかれくさかるる)」があります。
乃東とは夏枯草の別名で、うつぼ草のことを指し、冬至の頃に芽を出し、夏至の頃に枯れるという珍しい花です。花の形が弓矢を入れる道具の「靭(うつぼ)」に似ていることからその名があります。

【季節のめぐりと暦】二十四節気/冬至
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【季節のめぐりと暦】七十二候
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【旬の味覚と行事食】小豆粥
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