9月2日から七十二候では「禾乃登(こくものすなわちみのる)」に入ります。「禾(のぎ/のげ)」は稲穂が実ったところを表す象形文字で、稲などの穂先に生えている毛のことを指し、そこから穀物の総称となりました。いよいよ稲が実り、穂を垂らす頃です。無事収穫できることを願っています。
また、この時期、収穫を間近に控えた大切な農作物が風水害などにあわないよう、各地で風を鎮めるための祈りを込めた祭りが行われます。なかでも、9月1日から3日まで行われる富山県富山市八尾町の「おわら風の盆」は、300年の伝統をもつといわれる代表的な風鎮めの祭りです。坂の町・八尾の古い街並みにぼんぼりの灯がともり、哀愁をおびた胡弓の音色が響いて、「越中おわら節」にのせて編み笠をかぶった男女が踊り歩く姿は幻想的。独特の風情が人気を呼び、小説や歌にも数多く登場しています。新型コロナ感染予防のため中止が続き、3年ぶりの開催になりますので、なにより地元の方々が喜ばれていることでしょう。
ところで、「おわら風の盆」の「おわら」とはどう意味でしょうか。「おわら風の盆」の由来など詳しくはこちらをご覧ください。
【暮らしのまつり・遊び】秋/おわら風の盆
【季節のめぐりと暦】七十二候
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2022年09月02日