10月13日からは七十二候の「菊花開(きくのはなひらく)」。菊の花が咲き始める頃です。旧暦では重陽の節供を迎える時期で、菊で長寿を祈願しました。重陽の節供と菊の花についてはこちらをご覧くださいね。
【暮らしを彩る年中行事】五節供/重陽
菊は、桜と並んで日本を代表する花です。平安時代に薬草として中国から伝来し、日本で観賞用に改良が重ねられ、発展したのが「和菊」です。宮中など上流階級で愛好されていましたが、江戸時代には庶民の間にも普及し、観賞用として様々な品種が生まれました。
「仏花」のイメージが強いせいか地味な印象ですが、愛好家も多く、一株から何百もの花を一斉に咲かせたり、一輪を残してつぼみをすべて摘み取り見事な大輪を咲かせたりと、その高度な栽培技術には驚くばかりです。
「洋菊」の品種もたくさんあります。「ポットマム」は鉢植え(ポット)の菊(マム)のことで、欧米で品種改良され、日本に入ってきました。たくさんの小さい花がこんもりとまとまって咲くので、ボリュームのある美しい鉢植えができます。花の色や形も豊富で秋のベランダや玄関先などを明るく彩ります。
ポットマムの植え付けは春なので、今楽しむなら花がきれいに咲き揃っている鉢を選びます。花を楽しみ、来春になったら一回り大きな鉢に植え替えます。定期的に植え替えをすると、花を楽しみ続けることができます。
【季節のめぐりと暦】七十二候
【暮らしを彩る年中行事】重陽
【暮らしの中の歳時記】菊の名所と菊花展
2022年10月13日