日々の便り

2022年12月27日

幸せを願う「おせち料理」のいわれ

おせち料理は、正月に年神様にお供えする縁起物の料理ですから、料理のひとつひとつにも縁起の良いいわれがあります。難しいものではないので、正月の豆知識として覚えておくといいですね。
例えば、数の子は子宝に恵まれるようにと「子孫繁栄」、田作りはイワシが田畑の肥料だったことから「五穀豊穣」、黒豆は「マメに働き健康であるように」などの願いが込められています。この「数の子・田作り・黒豆」は関東では正月に欠かせない「三つ肴(みつざかな)」とされています。
関西の三つ肴は黒豆ではなく、たたきごぼうを加えます。たたきごぼうは、ごぼうのように「深く根を張り代々続くように」。また、たたいて開き、開運を願います。

202212_mitsuzakana.jpg

その他にも、正月蒲鉾の半月型は「日の出」を表し、「赤は魔除け、白は清浄」を表しています。伊達巻は「巻物に似て、知識や文化の発達」を願い、昆布巻は「よろこぶ」にかけています。この他のおせち料理のいわれについても、「暮らし歳時記」でご紹介していますので、ぜひご覧ください。
【旬の味覚と行事食】冬/おせち料理のいわれ(リンク)

どの料理のいわれにも先人たちの自然に対する感謝の念や、家族を大切に思う気持ちが込められているように感じます。
子どもの頃、おせち料理を食べながら、おばあちゃんやおじいちゃん、お母さんやお父さんから聞かされたいろいろなおせち料理のいわれは、案外、忘れないで覚えているものです。お子さんやお孫さんたちとお正月を過ごされる方は、ぜひ、いわれを教えてあげてください。おせち料理の由来を知って食べれば、子どもたちにとっても良い一年になることでしょう。


【暮らしを彩る年中行事】お正月
【四季と行事食】おせち料理のいわれ

ページトップへ