日々の便り

2023年05月21日

草木が育つ「小満」。日本の原風景を思わせる「田毎の月」

5月21日は「小満」。二十四節気のひとつで、陽気が良くなり、草木が成長して茂り、動物や植物にも活気があふれる頃。万物が満ちはじめ、秋に蒔いた麦の穂も実って少し満足することから小満となりました。

農家では田植えの準備が始まる時期で、西日本では梅雨のように天候がぐずつく「走り梅雨」が見られます。沖縄では梅雨の時期を、次の二十四節気の「芒種」と合わせて「小満芒種(スーマンボースー)」と呼んでいます。
また、田んぼに水を張るこの時期ならではの美しい風景もあります。長野県千曲市の姨捨(おばすて)の棚田は、国の重要文化的景観にも選定されており、斜面に広がる小さな田んぼそれぞれに月が映る光景は「田毎の月」といわれ、名勝となっています。

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さて、七十二候では「蚕起食桑(かいこおきてくわをはむ)」に入ります。繭から絹をとるため、昔から人々の暮らしを支える重要な生き物として、蚕は大切に育てられてきました。その蚕が桑の葉を盛んに食べだす頃。ひと月ほどで、白い糸を吐きながら繭を作り始めます。
一昔前までは、女性たちがその働き手となり、日本全国で盛んに行われてきた養蚕ですが、今は蚕を見たことがないという人も多いでしょう。養蚕にまつわる風習やことばもご紹介しています。
【暮らしの中の歳時記】養蚕の豆知識


【季節のめぐりと暦】二十四節気
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