日々の便り

2023年05月26日

七十二候「紅花栄」。初夏の味覚「さくらんぼ」

5月26日から七十二候では「紅花栄(べにばなさかう)」です。紅花の花が咲き誇る頃という意味ですが、実際にはもう少し遅めの地域が多いそうです。
紅花はシルクロードを経て飛鳥時代に日本に伝えられたといわれ、万葉集にも「末摘花(すえつむはな)」として登場しています。紅花は染料や口紅になり、珍重されました。ちなみに、「紅(くれない)」という色名は、紅花の古い呼び名に由来しています。

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紅花を県の花としている山形県では、江戸時代、最上川流域の土壌と気象が紅花栽培に適していることから紅花栽培が盛んになり、「最上千駄」といわれるほど発展しました。ちなみに「 駄」とは、馬1頭が背にする荷物を数える単位で、 千駄とは千頭の荷物=それほどたくさんということを表しています。
また、最上地方には「半夏(はんげ)の一つ咲き」という言葉があります。紅花は、二十四節気の清明の頃(4月上旬)に種蒔きをして、七十二候の「半夏生(はんげしょうず)」(7月上旬)の頃に開花します。このとき、その紅花畑の中で必ず一つだけ、もう開花してよいか様子を見るように、先んじて咲く花があるそうです。そして、その後いっせいに開花するといいます。ちょっと不思議ですね。北に行くと開花期が遅くなり「土用の一つ咲き」という言葉もあるそうです。

さて、山形県は「佐藤錦」などおいしいさくらんぼの一大産地でもあります。つやつやと赤い実が2粒仲良くつながった姿や、デザートの上にちょこんと乗っているところなど、かわいさ満点のさくらんぼ。栽培の歴史や、さくらんぼの種類、おいしいさくらんぼの選び方など、さくらんぼの豆知識を集めてみました。
【旬の味覚と行事食】さくらんぼ


【季節のめぐりと暦】七十二候
【暮らしの中の歳時記】紅花
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