日々の便り

2023年07月18日

七十二候「鷹乃学習」。夏の涼味「心太(ところてん)」

7月17日から七十二候の「鷹乃学習(たかすなわちわざをならう)」。鷹の子が飛ぶ技を覚え、巣立ちを迎える頃です。

日本で鷹といえば大鷹をさすことが多いようです。南西諸島などを除く日本各地に生息し、山地の森林や里山の森などで繁殖します。5~6月頃に生まれたヒナたちが、6~7月には親鳥と同じぐらいの大きさとなり、巣立ちの準備を始めます。飛び方を覚え、狩りを学んで1か月もすると、親のもとから巣立っていきます。からだの大きさはカラスと同じくらいですが、ハトやムクドリなどの鳥を空中で、ネズミやウサギなどを地上で捕えて食べます。
日本に生息する猛禽類の中で食物連鎖の頂点に立つのが大鷹。その狩猟能力の高さから、古くから鷹狩りに利用されてきました。

ことわざの中にも鷹が出てくるものがいろいろあります。お正月の初夢には「一富士、二鷹、三なすび」と言われますし、「鵜の目鷹の目」「トンビが鷹を生む」「能ある鷹は爪を隠す」など、耳馴染のあるものも多いと思います。

さて、近年、季節の挨拶などはどんどん省略されてきていますが、「暑中見舞い」などは先方の健康や繁栄を願って送る便りで、細やかな心遣いと季節感を大切にする日本人ならではのもの。暑中見舞いの暑中とは、暑い最中と察しはつきますが、実は二十四節気の「小暑」と「大暑」(2023年は7月7日~立秋までの約30日間)をさします。また、夏の土用(立秋前の約18日間)を暑中とする場合もあります。この間に出すのが暑中見舞いで、立秋(2023年は8月8日)を過ぎたら「残暑見舞い」にすると良いでしょう。

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猛暑が続いています。こんなときは、見た目も涼やかな夏の涼味で夏バテ予防はいかがですか?心太も寒天も、昔から日本人に愛されてきた日本の伝統食品で、食物繊維やミネラルが豊富。生活習慣病予防にも役立つといわれるヘルシーな食品です。
ところで「心太」と書いてなぜ「ところてん」と読むのでしょうか?その理由はこちらを見てくださいね。寒天料理のヒントもご紹介しています。
【食の歳時記・旬の味】夏の涼味―心太(ところてん)と寒天


【季節のめぐりと暦】七十二候
【季節のめぐりと暦】雑節
【暮らしの作法】季節の便りと贈り物/暑中見舞い
【食の歳時記・旬の味】夏の涼味―心太(ところてん)と寒天

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