日々の便り

2023年07月23日

二十四節気「大暑」。「桐」の優れた特徴と「桐花紋」

7月23日は二十四節気の「大暑」。最も暑さが厳しい頃という意味です。
ことば通り、猛暑日も増えそうですから、熱中症対策を万全にしましょう。加えて、急な大雨にも油断できません。天気予報をまめにチェックするのも大切ですね。

七十二候では、「桐始結花(きりはじめてはなをむすぶ)」に入ります。桐の花が実を結び始める頃。桐は成長が早いので、昔は女の子が生まれると庭に桐を植え、結婚するときにそれで箪笥を作ったりしたそうです。昔から箪笥は桐箪笥が良いとよくいわれますが、桐は、ゆがみや変形の少ない材質で、木目が美しく、軽量です。さらに、湿気を通しにくい、虫がつきにくい、燃えにくいなどの特徴があり、着物や貴重品の保管に最適だったのです。

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また、桐は古来より鳳凰の止まる神聖な木とされ、家紋や紋章のデザインにも多く取り入れられています。豊臣秀吉は織田信長から「五三の桐」をもらいましたが、その後天皇より「五七の桐」を下賜されたので、そちらを好んで使ったそうです。配下にいる大勢の戦国武将にも、桐花紋を下賜したので桐花紋が一般に広がっていったと考えられます。こうして桐花紋が広がり過ぎると、秀吉は自分用に「太閤桐」というオリジナルの桐花紋を作成しました。
そんな中、徳川家康は「葵の紋」があるので、桐花紋の下賜を断ったといわれています。
こちらで、桐にまつわる豆知識をご紹介していますので、ぜひご覧ください。
【暮らしの知恵】暮らしの道具/桐


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