9月13日は、七十二候の「鶺鴒鳴(せきれいなく)」。セキレイが鳴き始める頃という意味で、セキレイとは、スズメ目セキレイ科の鳥の総称です。長い尾をしきりに上下に振るのが特徴で、尾で地面を叩いているように見えるので「石叩き」「庭叩き」とも呼ばれます。
セキレイは日本神話にも登場し、イザナギノミコトとイザナミノミコトに、尾を振る様子で男女の交わり方を教えたということから「恋教え鳥」ともいわれています。
さて、夏の間、バーベキューなどで盛り上がった方も多いでしょう。大勢の仲間や家族で和気あいあいと屋外で開放的に食事を楽しむのはいいものですね。実りの秋を迎える頃に、近所の人達と河原で材料を持ち寄って大鍋で芋煮を作る野外パーティーが芋煮会。山形をはじめ東北地方の秋の伝統行事になっています。
山形の芋煮のルーツは、古くは江戸時代、上方からの物資を運んできた最上川舟運の終点が今の山形県中山町付近で、荷物の引き渡しで長逗留することになった船頭たちが、この地の名産の里芋を鍋で煮て食べたことが芋煮のはじまりといわれています。現在も豚肉を用いる庄内風、牛肉を用いる内陸風など、地域により様々な形で芋煮が受け継がれ、家庭料理として年中食べられています。
また、山形では例年9月の敬老の日前日の日曜日に、「日本一の芋煮会フェスティバル」が開催されます。馬見ヶ崎河川敷の会場に直径6.5mの大鍋が設置され、30,000食が提供される日本一スケールの大きい芋煮会です。令和4年に3年ぶりに開催され、令和5年も開催予定です。
山形までは出かけられなくても、秋の行楽のひとつとして家族や友達と「芋煮会」をやって楽しんでみてはいかがでしょうか。おいしい芋煮の作り方などをこちらでご紹介しています。
【旬の味覚と行事食】秋/芋煮会
【季節のめぐりと暦】七十二候
【旬の味覚と行事食】秋/芋煮会
2023年09月13日