日々の便り

2023年10月13日

七十二候「菊花開」。手軽に楽しむ洋菊「ポットマム」

10月13日からは七十二候の「菊花開(きくのはなひらく)」。菊の花が咲き始める頃です。旧暦では重陽の節供を迎える頃で、菊で長寿を祈願しました。重陽の節供と菊の花についてはこちらをご覧くださいね。
【暮らしを彩る年中行事】五節供/重陽

菊は、桜と並んで日本を代表する花です。平安時代に薬草として中国から伝来し、日本で観賞用に改良が重ねられ、発展したのが「和菊」です。宮中など上流階級で愛好されていましたが、江戸時代には庶民の間にも普及し、観賞用として様々な品種が生まれました。
「仏花」のイメージが強いせいか地味な印象ですが、愛好家も多く、一株から何百もの花を一斉に咲かせたり、1輪を残してつぼみをすべて摘み取り見事な大輪を咲かせたりと、その高度な栽培技術には驚くばかりです。各地で菊の展示会が開催される時期ですので、様々に仕立てらた芸術作品ともいえる菊を観賞してみてはいかがでしょうか。
京都市では、10月中旬から11月下旬頃まで、市内各所で菊花展や献菊展が開催されます。大覚寺では古典菊の嵯峨菊を集めた「嵯峨菊展」が11月1日から30日まで行われ、茶筅を立てたような珍しい姿の菊を愛でることができます。

「洋菊」の品種もたくさんあります。「ポットマム」は鉢植え(ポット)の菊(マム)のことで、欧米で品種改良され、日本に入ってきました。たくさんの小さい花がこんもりとまとまって咲くので、ボリュームのある美しい鉢植えができます。花の色や形も豊富で秋のベランダや玄関先などを明るく彩ります。
ポットマムの植え付けは春なので、今楽しむなら花がきれいに咲きそろっている鉢を選びます。花を楽しみ、来春になったら一回り大きな鉢に植え替えてみてください。定期的に植え替えをすると、花を楽しみ続けることができますよ。

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