2月の和風月名は「如月(きさらぎ)」。中国での2月の異称「如月」を、日本で「きさらぎ」と読むようになったといいます。「きさらぎ」の由来は、寒さで衣を更に重ねて着ることから、「衣更着(きさらぎ)」というようになったという説が有力ですが、その他にもいろいろな説があります。気候が陽気になるので「気更来(きさらぎ)」「息更来(きさらぎ)」、草木が生えはじめるから「生更木(きさらぎ)」など様々ですが、どの説をみても、寒さのなかにも春の訪れを感じる繊細さが感じられますね。
さて、2月3日は雑節の一つ「節分」です。本来は立春、立夏、立秋、立冬のそれぞれ前日が「節分」で年に4回ありますが、旧暦では春から新しい年が始まったため、立春の前日の節分は大晦日のようなもの。というわけで、節分といえば立春の前日をさすようになりました。
節分といえば「豆まき」ですね。豆まきには、新しい年を迎えるために、邪気払いをするという意味があります。豆まきで使われる豆は、五穀の中でも最も大きく、邪気を払う力が宿るといわれる大豆です。豆が「魔滅」、豆を煎ることで「魔の目を射る」ことに通じるため、煎った大豆を使い、これを「福豆」といいます。
最近は、豆まきに落花生を使うという方も増えています。北海道や東北、信越地方など雪の多い地域や、落花生の産地では以前から落花生をまいていたそうです。理由としては、雪の中でも拾いやすい、片づけが簡単、殻付きなので拾って食べられ無駄にならないなどの理由が挙げられています。古くからの風習も時を経て様変わりしていくことはたくさんありますね。
最近は豆まきよりも「恵方巻」の方が盛り上がっています。もともとは大阪発祥ですが、今では全国区。その年の恵方を向いて丸かじりすると願い事が叶い、無病息災や商売繁盛をもたらすとされる縁起の良い太巻きです。ちなみに今年は「東北東やや東」が恵方で、そちらを向いて食べると良いそうです。
【季節のめぐりと暦】和風月名
【季節のめぐりと暦】節分
【食の歳時記・旬の味】節分の行事食
2024年02月01日