日々の便り

2024年07月01日

田植えを終える「半夏生」。行事食のひとつは「たこ」

7月の和風月名は「文月(ふみづき、ふづき)」。七夕の短冊にちなみ「文披月(ふみひろげづき、ふみひらきづき)」と呼ばれ、そこから転じて「文月」になったといわれます。また、旧暦の7月は稲穂が膨らむ頃だったので「穂含月(ほふみづき)」「含月(ふくみづき)」から転じたという説もあります。

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7月1日は、七十二候の「半夏生(はんげしょうず)」。「半夏」とは、「烏柄杓(からすびしゃく)」という薬草のことで、「半夏」が生えはじめる頃という意味です。
また、夏至から数えて11日目の雑節「半夏生(はんげしょう)」にあたります。田植えは半夏生に入る前に終わらせないと秋の収穫が減るといわれ、農作業の大切な目安とされてきました。

初夏の日差しの下、田植えを終えた緑の田んぼが一面に広がる様子は、日本の原風景といえるでしょう。無事に田植えが終わると、水田や神棚に餅やお酒を供え、田の神様に感謝する「さなぶり」という行事を行なうところもあります。近畿地方では収穫した小麦で「半夏生餅」を作って田の神様に供え、関西地方ではたこの足のように大地にしっかり根付くようたこを食べるなど、各地に半夏生ならではの風習があります。たこの旨みをたっぷり炊き込んだたこ飯や、子どもも大好きなたこ焼きなどで季節の行事を楽しんでみるのもいいですね。

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たこ飯は炊飯器でも簡単に炊けるのでご紹介します。
3合のお米を研いだら、白だし(大さじ2)、酒(大さじ1)、しょうゆ(大さじ1)を加えてから3合の線まで水加減し、刻んだたこ150g、しょうがのみじん切り1かけを入れて普通に炊くだけ。お好みで油揚げやにんじん、枝豆などを加えても彩りよくおいしくできます。
高たんぱく低カロリーのたこを食べて、蒸し暑い季節を乗り切りましょう。

【季節のめぐりと暦】和風月名
【季節のめぐりと暦】雑節/半夏生
【季節のめぐりと暦】七十二候

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