日々の便り

2024年08月15日

知っておきたいお盆の風習

お盆は、先祖の霊を迎える行事。昔、亡くなった人は7月の15日に帰ってくるとされていました。新暦では8月の半ばにあたるため、昔の季節感そのままにできるよう、月遅れの8月15日を盆中日としてお盆の行事を行うところがほとんどです。

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お盆といえば盆踊り。コロナの流行で中止となっていた身近な祭りが、昨年あたりからにぎやかに戻ってきました。
日暮れ時、「ドーンドーンカッカッカ」と威勢のよい太鼓の音が聞こえ始めると、盆踊り会場へと心が逸ります。ゆらゆら揺れるたくさんの提灯の灯りに照らされて、幾重にも重なる浴衣姿の踊り手の輪。夜店が並び、子どもたちがはしゃぎまわります。

夏の夜を盛り上げてくれる盆踊りですが、実は単なるサマーイベントではありません。
本来、盆踊りはお盆に帰ってきた先祖の霊を慰める霊鎮め(たましずめ)の行事で、別れを惜しむ踊りです。しかし、それだけでなく地域の結びつきを深める場、帰省した人々の再会の場や男女の出会いの場でもありました。盆踊りの歌詞に色恋ものやきわどい内容が多いのはそのためです。盆踊りは、人の出会いや別れとともに過ぎ行く夏を惜しむ踊りでもあるのです。

そして、盆中日が過ぎれば送り盆、精霊送りです。送り火を焚いて、先祖の霊をお送りします。
地域によっては海や川に送り火を流して精霊送りを行います。8月15日に行われる長崎の「精霊流し」は有名ですね。精霊舟やたくさんの灯篭を流して精霊を送るとともに、病気や災いも一緒に流すという意味があります。
また、8月15日には奈良の「大文字送り火」が夜空に浮かぶ火文字で慰霊をし、16日には京都「五山送り火」が実施され、ご先祖様をお送りします。


【暮らしを彩る年中行事】お盆
【暮らしを彩る年中行事】お盆/迎え盆と精霊送り
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