日々の便り

2024年09月12日

七十二候「鶺鴒鳴」。秋の味覚をみんなで楽しむ「芋煮会」

9月12日は、七十二候の「鶺鴒鳴(せきれいなく)」。セキレイが鳴きはじめる頃という意味で、セキレイとは、スズメ目セキレイ科の鳥の総称です。長い尾をしきりに上下に振るのが特徴で、尾で地面を叩いているように見えるので「石叩き」「庭叩き」とも呼ばれます。
セキレイは日本神話にも登場し、イザナギノミコトとイザナミノミコトに、尾を振る様子で男女の交わり方を教えたということから「恋教え鳥」ともいわれています。

202409_imonikai_pixta_723363_M.jpg

さて、秋の味覚、イモ類やキノコ類などがおいしい季節です。実りの秋を迎える頃に、山形県をはじめ東北地方の秋の伝統行事になっているのが「芋煮会」です。
近所の人達や友人たちなど、みんなで河原などに集まり、材料を持ち寄って芋煮を作って食べ、楽しいひと時を過ごします。

山形の芋煮のルーツは、古くは江戸時代、上方からの物資を運んできた最上川舟運の終点が今の山形県中山町付近で、荷物の引き渡しで長逗留することになった船頭たちが、この地の名産の里芋を鍋で煮て食べたことが芋煮のはじまりといわれています。現在も豚肉を用いる庄内風、牛肉を用いる内陸風など、地域により様々な形で芋煮が受け継がれ、家庭料理として年中食べられています。
そして、山形では例年9月の敬老の日前日の日曜日に、「日本一の芋煮会フェスティバル」が開催されます。山形市馬見ヶ崎河川敷の会場に直径6.5mの大鍋「三代目鍋太郎」が設置され、ひしゃくの代わりに重機を使って約30,000食が提供される日本一スケールの大きい芋煮会です。

山形までは出かけられなくても、秋の行楽のひとつとして家族や友達と「芋煮会」をやって楽しんでみてはいかがでしょうか。おいしい芋煮の作り方などをこちらでご紹介しています。
【旬の味覚と行事食】秋/芋煮会


【季節のめぐりと暦】七十二候
【旬の味覚と行事食】秋/芋煮会

ページトップへ