日々の便り

2024年10月13日

七十二候「菊花開」。スポーツの秋の連休明けは名月「十三夜」

10月13日からは七十二候の「菊花開(きくのはなひらく)」。菊の花が咲きはじめる頃です。旧暦では重陽の節供を迎える頃で、菊で長寿を祈願しました。

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菊は、桜と並んで日本を代表する花です。平安時代に薬草として中国から伝来し、日本で観賞用に改良が重ねられ、発展したのが「和菊」です。宮中など上流階級で愛好されていましたが、江戸時代には庶民の間にも普及し、観賞用として様々な品種が生まれました。
「仏花」のイメージが強いせいか地味な印象ですが、愛好家も多く、一株から何百もの花を一斉に咲かせたり、1輪を残してつぼみをすべて摘み取り見事な大輪を咲かせたりと、その高度な栽培技術には驚くばかりです。
各地で菊の展示会が開催される時期です。千葉県佐倉市にある国立歴史民俗博物館では、10月29日から「伝統の古菊展」が開催され、さまざまな特徴を持つ各地の古典菊や館内のくらしの植物苑で栽培した菊など、約130品種を観賞することができます。日本の菊の栽培や細工についても学べるそうです。

そして、10月14日は「スポーツの日」で国民の祝日です。2020年から「体育の日」が「スポーツの日」に改称されました。「体育の日」は、1964年に日本で初めて開催された東京五輪を記念して1966年に制定されました。もともとは開会式があった10月10日でしたが、2000年からハッピーマンデー制度によって、10月の第2月曜日になりました。

また、10月15日は旧暦9月13日にあたる「十三夜」。十三夜の月は、「後(のち)の月」とも呼ばれ、十五夜に次ぐ名月とされています。十五夜または十三夜のどちらか一方のお月見しかしないことを「片見月」「片月見」と呼び、縁起が悪いともいわれています。
十三夜は、栗や豆の収穫祝いでもあったため別名「栗名月」「豆名月」といい、栗や枝豆を供える習わしがあります。名月を眺めながら栗ごはんや豆料理で食欲の秋を堪能するのも良いですね。

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