日々の便り

2024年10月18日

虫の音が聞こえる七十二候「蟋蟀在戸」。秋の風情「秋桜」

10月18日からは七十二候の「蟋蟀在戸(きりぎりすとにあり)」。秋の虫が戸口で鳴く頃という意味です。今は「蟋蟀」を「こおろぎ」と読みますが、昔は「こおろぎ」のことを「きりぎりす」と呼びました。

俳句で「虫」といえば、秋に草むらで鳴く虫たちのことを指す、秋の季語です。
虫の声が幾重にも重なって賑やかな様子を表す「虫時雨(むししぐれ)」や「虫集く(むしすだく)」、暗闇に虫の声だけが聞こえる「虫の闇」、昼間でも鳴いている「昼の虫」など、「秋」の風情を表す言葉もたくさんあります。
テレビを消して、耳を澄ましてみると、家のまわりでも、小さな音楽家たちの演奏会がはじまっているかもしれません。

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また、地域や種類によってずれもありますが、コスモスの花も見頃です。秋に咲き、桜の花に似ていることから、和名は「秋桜(あきざくら)」。大ヒットした歌謡曲のタイトルから「秋桜」と書いてコスモスと読むようになったようです。
原産地はメキシコの高原地帯で明治初期に持ちこまれた外来種ですが、秋の季語になるほど広く親しまれています。最近は、早生の種類も多く6月頃から咲いている品種もありますが、一番ポピュラーな品種の開花のピークは9月から10月頃です。
細い茎がゆらゆらとして一見弱そうに見えますが、実はとても生命力が強い花で、日本各地に群生地があり、名所といわれるところもたくさんあります。

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