12月7日は二十四節気の「大雪(たいせつ)」。山の峰々は雪をかぶり、平地にも雪が降る頃です。七十二候では「閉塞成冬(そらさむくふゆとなる)」になります。重たい冬の雲が空をふさいでいるように見える、そんなイメージが広がりますね。
さて、12月8日と2月8日は「事八日(ことようか)」といい、「事始め(ことはじめ)・事納め(ことおさめ)」の行事が行われてきました。
昔の農家では、2月8日が「事始め」で、その年の農作業を開始しました。12月8日は「事納め」となり、作業を締めくくりお正月の準備をはじめました。
また、年神様を迎えるために正月準備をはじめるので12月8日を「事始め」、正月の行事をすべて終える2月8日を「事納め」とする地方もあります。
「事」を年神様を迎える神事の期間と、それ以外の人の日常の期間に分けるとすれば、一方のはじまりの日はまた一方の終わりの日になるわけです。そして、これらを合わせて「事八日」と呼ぶようになりました。
さらに、「事八日」には1年間お世話になった道具を片付け、供養する風習があります。その代表的な行事が「針供養」です。「針供養」も12月8日に行う地域と2月8日に行う地域があります。お世話になった折れた針や古くなった針を、感謝の気持ちを込めて柔らかい豆腐やこんにゃくに刺して供養し、裁縫の上達を願う行事です。針供養を行っている社寺もあります。
また、「お事汁」という根菜たっぷりのみそ汁を食べ、「無病息災」を祈る習慣もあります。ぐっと冷え込む日が増えてきましたので、温かい汁物がおいしいですね。
作り方をご紹介していますので、味わってみてはいかがでしょうか。
【季節のめぐりと暦】二十四節気
【季節のめぐりと暦】七十二候
【暮らしのまつり・遊び】冬/事始め・事納め
【暮らしのまつり・遊び】冬/針供養
【旬の味覚と行事食】冬/お事汁
2024年12月07日