日々の便り

2025年02月28日

草木が芽吹きはじめる頃。奈良の春は東大寺二月堂「お水取り」から

2月28日から七十二候では、草木が芽吹きはじめる頃という意味の「草木萌動(そうもくめばえいずる)」になります。葉が落ちた後にできた冬芽は、じっとこの時を待っていたのでしょうね。

また、明日からは3月で、和風月名は「弥生(やよい)」です。暖かな陽気になり草木がいよいよ茂るという意味の「弥生(いやおい)」がつまって「弥生(やよい)」になったとか。「弥(いや)」は「いよいよ」「ますます」などの意味で、「生(おい)」は、「生い茂る」というように草木が芽吹くことを表しています。
さらに、旧暦の3月は桜が咲くころなので「花見月(はなみづき)」、「桜月(さくらづき)」、「花月(かげつ)」などの別称もあり、どれも春らしくてステキな名前ばかりですね。

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さて、3月1日から3月14日まで東大寺二月堂の「修二会(しゅにえ)」が行われます。二月堂の本尊、十一面観音菩薩の宝前において国家の安泰や人々の幸福などを祈る悔過法要(けかさほう)です。天平勝宝4年(752年)にはじまり、現在まで途切れることなく続けられ、2025年で1274回を数えます。「お水取り」「お松明(たいまつ)」とも呼ばれ、奈良に春の訪れを告げる行事として親しまれています。「お水取り」は、12日の夜、本尊に供える香水を汲み上げることから。「お松明」は、練行衆が二月堂に上堂する際、足元を照らす大松明で先導されることに由来しており、どちらもこの法要の見どころとなっています。

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【季節のめぐりと暦】七十二候
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