日々の便り

2025年03月05日

二十四節気「啓蟄」。ほろ苦い山菜でからだも目覚める

3月5日は二十四節気の「啓蟄(けいちつ)」。七十二候では「蟄虫啓戸(すごもりのむしとをひらく)」に入ります。大地が温かくなり、冬ごもりから目覚めた虫が穴をひらいて顔を出す頃。「啓」はひらく、「蟄」は土の中にとじこもっていた虫(蛙や蛇)という意味です。ひと雨ごとに暖かくなり、日差しも春めいてきて、さまざまな生き物が再び活動しはじめます。

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土の中から顔を出すのは虫ばかりではありません。土筆(つくし)が顔を出し、野山でゼンマイなどの山菜採りができる季節がやってきます。
春の山菜には独特の苦味がありますが、実は、この苦味やえぐみが、からだにとても良いのです。天然の苦味や辛味が冬の間に縮こまっていたからだを刺激して、からだを目覚めさせ、活動的にしてくれるといいます。「春の料理には苦味を盛れ」ということわざもあるそうです。
早春にいち早く芽を出す「蕗の薹」、香りの高い「たらの芽」、葉も新芽も茎も全部おいしくいただける「山うど」、アクは強いがくるりとまいた姿がかわいい「わらび」「ぜんまい」など、最近はスーパーなどでもさまざまな山菜が手に入るようになりました。

土筆採りも春の風物詩です。土筆には花も葉もなく、細い筆のような不思議な形です。実は土筆は、スギナの子。炒め物やつくだ煮などにして食べることもできます。
このほかにもこの時季だけの旬の味覚、山菜をおいしく食べるコツをご紹介しています。

【旬の味覚と行事食】春/山菜
【旬の味覚と行事食】春/蕗の薹
【暮らしのまつり・遊び】春/土筆
【季節のめぐりと暦】二十四節気
【季節のめぐりと暦】七十二候

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