芋煮とは、里芋やこんにゃく、ねぎ、きのこ、季節の野菜などを主な具材とした鍋料理です。近所の人達と、河原で材料を持ち寄って大鍋で芋煮を作る野外パーティーが芋煮会。山形をはじめ東北地方の秋の伝統行事になっています。
■山形の芋煮のルーツ
芋煮会は東北各地で行われていますが、有名なのは山形の芋煮でしょう。芋煮の起源には諸説あります。古くは江戸時代、上方からの物資を運んできた最上川舟運の終点が今の山形県中山町付近で、荷物の引き渡しで長逗留することになった船頭たちが、この地の名産の里芋を鍋で煮て食べたことが芋煮の始まりという説が伝えられています。
その後も芋煮の風習は受け継がれ、明治になって身近な河原で集まって楽しむようになったとされます。
現在も豚肉を用いる庄内風、牛肉を用いる内陸風など、地域により様々な形で芋煮が受け継がれています。家庭料理として年中食べられていますが、芋煮会は秋の実りに感謝しつつ、仲間と和気あいあいと楽しめる人気の行事です。
また、山形では毎年9月の敬老の日前日の日曜日に、「日本一の芋煮会フェスティバル」が開催され、年中行事になっています。馬見ヶ崎河川敷の会場に直径6mの大鍋が設置され、材料となる里芋3t、牛肉1.2t、その他の材料も驚くほど大量に使われる日本一スケールの大きい芋煮会です。
■芋煮会をやってみましょう!
秋の行楽の一つとして芋煮会をしてみませんか?みんなで材料を持ち寄って河原に集合!大きな鍋からみんなで食べるのが楽しいですね。
【用意するもの】※量は参加人数によって調整してください。
里芋・ごぼう・にんじんなどの根菜、こんにゃく、ねぎ、きのこ、牛肉、うどんなど好みの具、砂糖、酒、みそ、しょうゆなどの調味料とだし、水
人数分の食材を煮られる大鍋、レジャーシート、どんぶりや箸、紙コップなど。
ゴミ袋も忘れずに!
【作り方】
① 皮をむいた里芋と手でちぎったこんにゃくを鍋に入れ、たっぷりの水で煮る。里芋のアクはこまめに取る。
② アクがなくなってきたら食べやすく切ったごぼう、にんじんを加えて煮る。やわらかくなったらだしと調味料で味つけをする。
③ 煮立つ直前にきのこを入れ、煮立ったら牛肉を入れる。肉のアクもていねいに取る。
④ ぶつ切りにしたねぎを加え、ひと煮立ちしたらできあがり。
⑤ 実をさらった後の煮汁でうどんを食べるのもおいしい。