2024年08月17日

そうめんとひやむぎ

暑い季節には、そうめんやひやむぎが、ひんやりとのど越しがよくておいしいもの。そうめんとひやむぎは一見同じように見えますが、なにが違うのでしょうか。そうめん、ひやむぎのおいしいアレンジ方法もたくさんあるので、味わいながら考えてみるのもいいかもしれません。


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■そうめん・ひやむぎのルーツは?
そうめんのルーツは、奈良時代に伝来した中国の「索餅(さくべい)」という小麦粉料理だといわれています。索には縄をなうという意味があり、縄のようにあんだ小麦粉のお菓子のようなものだと考えられています。その後、鎌倉時代から室町時代頃に、小麦粉の生地を麵状に手延べする方法が中国から伝わり、

「そうめん」が生まれました。
ひやむぎのルーツは室町時代に登場した「切麦(きりむぎ)」。そうめんが手延べで作られるようになったのに対して、生地を細く切って作られたことから「切麦」と呼ばれました。その切麦を冷たくしたのが「冷麦(ひやむぎ)」、温かくして食べるものは「熱麦(あつむぎ)」と呼ばれました。

■そうめん・ひやむぎの違いは何?
そうめんは、小麦粉、水、塩、そして油から作られます。ひやむぎは、小麦粉と水、塩。
製造方法も、そうめんは糸のように細く延ばして作られますが、ひやむぎはうどんのように切って作られます。
ただし、製法によっては、ひやむぎの原料に油を使うこともありますし、機械化が進んだ今では製造の違いも区別がつきにくくなりました。

現在の明確な違いとして、JAS(日本農林規格)で決められた太さの規格があります。
乾麺では、直径1.3mm未満がそうめんで、1.3mm以上1.7mm未満はひやむぎと定められています。ただし、手延べの場合は、直径1.7mm未満まで引き延ばした麺を「手延べそうめん」と「手延べひやむぎ」のどちらで表示しても良いことになっています。この微妙な太さの違いで、麺ののど越しや味わいが変わるのかもしれませんね。
また、太さが直径1.7mm以上の麺はうどんになります。

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■色付きの麺があるのはなぜ?
ひやむぎにはピンクや緑など色付きの麺が数本混じっていることがあります。ゆでて盛られた時も彩りがきれいですが、なぜ、色付きの麺が入っているのでしょうか。その理由としては、そうめんとひやむぎの区別をつけるために、ひやむぎの方に色付きの麺を入れたといわれています。ただ、今は、麺の種類を区別するためというより、見た目の美しさのためにひやむぎだけでなくそうめんなどにも入っていることもありますし、さらには、全て色付きのカラフルなそうめんなどもあります。


■そうめん・ひやむぎのおいしい茹で方
①お湯の量は、乾麺100gにつき1リットルが目安。お湯がしっかり沸騰したら乾麺をパラパラと投入し、麺どうしがくっつかないようにほぐします。
②再度、沸騰したら吹きこぼれないように程度に火を弱めます。さし水をするとお湯の温度が下がってしまうので火加減で調整します。
③商品に記載の時間の通りに茹でます。そうめんなどは茹で時間が1~2分と早いので、つけ汁や薬味などは先に用意しておくのがおすすめ。
④茹であがったら素早くザルにとって、冷水が入ったボールに移してもみ洗いして余分なぬめりをとります。


■そうめん・ひやむぎのおいしいアレンジ
そうめん・ひやむぎにつきものの麺つゆ、薬味などをちょっと変えるだけでも、おいしさのバリエーションが広がります。
【麺つゆにちょっと一工夫】
・ごまドレッシングを加えてゴマダレ風
・鯖缶などの缶詰を加えた魚介だれで
・ピリ辛のひき肉いためと混ぜて担々麺風
・肉や野菜などを加えて煮た温かいつけ汁で
【薬味に一工夫】
ネギやショウガなどの定番の他にも、トマトのざく切り、ナスの油いため、おくらや納豆のねばねば系などは手軽にできる味変です。

また、沖縄のそうめんチャンプルーのように炒めたり、夏野菜と和えてサラダ風にしたり、冷やし中華風にしたりとお好みでチャレンジしてみましょう。

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