お月見をしたいけど、現代の住宅で、どうやって楽しめばいいの?という方のために、手軽にできるお供えのしかたや、我が家の夕食を月見の宴に変えるヒントをご紹介します。
美しい月を眺めながら、素敵な夜を過ごしませんか。
月見台とはお月見をする場所のこと。月を眺められる場所があれば、それが我が家の月見台です。そこにお供えものを飾って、お月見を楽しみましょう。
・窓からお月見 → 窓辺にテーブルを置いて。
・出窓があれば →出窓の張り出し部分を利用して。
・お庭でお月見 →お庭のガーデンテーブルに。
・ベランダに出てお月見 →ベランダや窓辺にテーブルを置いて。
・縁側があれば →縁側にちゃぶ台を出して。
即席の月見台にお供えものを飾りましょう。お月見にお供えものをするのは、月が風雅の対象だけでなく、信仰の対象でもあったからです。十五夜、十三夜、十日夜の3月見は収穫に感謝するお祭りなので、収穫物をお月様にお供えするようになりました。収穫を祝うお供え物はどれも旬の食材ばかり。供えた後はおいしくいただきましょう。供えたものを下げていただくことで、神様との結びつきが強くなると考えられています。
月見だんご
お馴染みの月見だんごは、代表的なお供えものです。穀物の収穫に感謝し、米を粉にして丸めて作ったのが月見だんごのはじまりで、満月に見立てて、物事の結実を表しています。一般的には丸ですが、関西には里芋のような形に餡をつけたものもあります。
里芋やさつまいも、きぬかつぎ
十五夜は別名「芋名月(いもめいげつ)」といい、里芋などの芋類の収穫を祝う行事でもあります。秋の初物で作る「きぬかつぎ」は、十五夜には欠かせないお供え物です。
※月見だんご、きぬかつぎの作り方はこちらをご覧ください。 → 月見だんごときぬかつぎ
旬の野菜や果物
収穫に感謝し、旬の野菜や果物を供えます。葡萄などのツルものは、月と人との繋がりが強くなるという縁起のいいお供えものです。
ススキ
ススキは月の神様の依り代です。本来は稲穂を依り代にしたいのですが、時期的に稲穂がなかったため、稲穂に似たススキを供えるようになったといわれています。
また、ススキの鋭い切り口が魔除けになるとされ、お月見のあと軒先に吊るしておく風習もあります。
さらに、秋の七草や秋桜など、季節の草花で彩りましょう。この時期はお月見用の切り花セットも売っています。庭に咲いている野草もフル活用して楽しみましょう。
場所ができたら、美しい月を眺めながら、月見の宴で月見酒。食卓を移動し、月やお供えものを眺めながら食事や晩酌をして、デザートに月見だんごを頬張れば、我が家の夕食が月見の宴に!
できるだけ部屋の照明を消し、和ろうそくやキャンドルを灯すと、さらにムード満点です。みんなで月うさぎを探してみたり、月の話で盛り上がれば、ロマンチックな時が過ごせます。