春から初夏が旬のたけのこ。一年中、水煮のたけのこが販売されていますが、旬の時期には、店頭にも皮付きのたけのこが並びます。少し手間ですが、皮付きをゆでるところから調理すると、やはり水煮のものとは味も香りも違います。皮付きのたけのこが手に入ったら、おいしいたけのこ料理を存分に味わいたいもの。アク抜きの基本と、定番たけのこ料理のレシピをご紹介します。
■たけのこのアク抜きとゆで方
たけのこは掘り出されるとすぐにアクが回り始めるので、素早くアク抜きをするのがポイント。基本のアク抜きの仕方をご紹介します。
【米ぬかでゆでるアク抜き】
・たけのこの下処理
根元のかたい部分を1cmほど切り落とし、穂先は3cmくらい斜めに切り落とします。
さらに中の実の部分を切らない程度に、縦に深さ1~2cmの切り目を入れます。こうするとアクが抜けやすく、皮もむきやすくなります。
・ゆで方
①大きな鍋にたけのこ、米ぬか、かぶるぐらいの水を入れます。米ぬかの量は、たけのこ2~3本につき1カップくらい、またはゆで水に対して1割ぐらいが目安です。赤唐辛子1~2本を入れるとえぐみが和らぎます。
②強火にかけて煮立ったら弱火にし、たけのこが浮かないように落し蓋をして約1時間ゆでます。水が少なくなった時は水を足しながらゆでます。
③かたい根元近くに竹串を刺して、すっと刺されば火を止め、そのまま冷まします。
この他、ゆでないで大根おろしの汁につけてアク抜きする方法もあります。
【大根おろしの汁につけるアク抜き】
大根おろしの汁を同量の水で割ったものに塩を加え、たけのこを浸します。
分量の目安は、たけのこ(中くらいのもの)1本に対して、大根おろしの汁、水各200ml、塩小さじ1です。
たけのこは皮付きのまま半割で。また、皮をむき、調理に合わせた形に切ってから浸すと早くアクが抜けるそうです。つけ時間の目安は約1時間です。
【ゆであがったたけのこの使い分け】
姫皮:穂先を包んでいる姫皮は、薄切りにして和え物や、みそ汁の具に。
穂先:一番おいしいところなので、たけのこが主役の煮物や吸い物に。
根元:歯ごたえがあっておいしいところ。煮物や炒め物、たけのこごはんなどに。
■「たけのこごはん」の作り方
たけのこ料理の定番中の定番。大人も子どももみんな大好きなたけのこ料理ですね。
【材料】(4人分)
ゆでたたけのこ...250g
油揚げ...1枚
研いだ米...3合
★合わせ調味料
だし汁...600㏄
薄口しょうゆ...大さじ2
みりん...大さじ2
塩...適宜
【作り方】
① たけのこの穂先部分は薄く切って形をいかし、その他の部分は小さく切ります。
② 油揚げは油抜きをせず、そのまま小さく刻んでおきます。
③ 炊飯器に米と合わせ調味料と①を入れて炊きます。
■「若竹煮」の作り方
春が旬のたけのことわかめを合わせた、上品な煮物です。
【材料】(4人分)
ゆでたたけのこ...200g
わかめ(塩蔵)...50g
★煮汁
だし汁...300㏄
しょうゆ...大さじ1/2
みりん...大さじ1/4
塩...小さじ1/4
【作り方】
① わかめは水洗いしてから水に10分ほどつけてもどし、水気を絞って食べやすい長さに切ります。
② たけのこは食べやすく切ります。
③ 鍋に煮汁と②を入れて火にかけ、煮立ったら弱火にし、落し蓋をして15分ほど煮ます。
④ たけのこがやわらかくなったら、わかめを加えてひと煮してから火を止めます。
器に盛りつけ、お好みでかつお節や木の芽を乗せると一段とおいしさがアップします。
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