10月23日は二十四節気の「霜降(そうこう)」になります。「寒露」の次にあたり、露の後は霜ということで気温はさらに低くなってきます。
霜は冷気によって大気中の水分が結晶化し、草木の表面や地面が白くなる現象。地表の温度が0度以下になると霜が降ります。雪と同様、気体の水蒸気からいきなり個体の霜になるわけですから、霜は地上にできた雪ともいえます。窓にできた霜を見ると結晶の形がはっきりと見えるそうなので、機会があれば見てみたいものです。
七十二候でも「霜始降花(しもはじめてふる)」に入ります。山里では霜によって草木や作物が枯れてしまわないよう、警戒する時期でもあります。
ぐっと冷え込むこの頃は、楓(かえで)や蔦(つた)の紅葉が色鮮やかになっていきます。
紅葉に彩られた秋の山を「山粧う(やまよそおう)」といいます。花が咲き始め、鳥が歌う春は「山笑う」、青葉が茂りみずみずしい夏は「山滴る」、冬山の静けさは「山眠る」などと、四季折々の山をまるで生きているかのように表すことばがあります。これは、11世紀の中国の郭煕(かくき)という画家のことばに由来しているそうですが、とても素敵な表現ですね。
昨秋、栃木県奥日光へ紅葉狩りに出かけ、色づいた楓の葉を数枚拾ってきました。微妙に色が違う楓の葉を、山の粧いをイメージしながら小さな額に入れてみたら、ちょっと良い感じになったので、ささやかな旅の思い出として飾ってあります。
今年も紅葉前線が徐々に南下してきます。色鮮やかな秋の風景を楽しみ出かけたいですね。
【季節のめぐりと暦】二十四節気
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【季節のめぐりと暦】七十二候
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【暮らしのまつり・遊び】紅葉狩り
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【暮らしの中の歳時記】紅葉前線
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2016年10月22日