社日

春分(3月21日頃)と秋分(9月23日頃)に最も近い戊(つちのえ)の日を「社日」といいます。春の社日は「春社」、秋の社日は「秋社」とも呼ばれ、土地の神様をまつる日とされています。

社日イメージ

社日の由来

春の社日の頃は種まきの時期にあたり、秋の社日の頃は収穫の時期にあたります。そのため社日は重要な節目と考えられ、春は五穀の種子を供えて豊作を祈り、秋は初穂を供えて収穫を感謝するようになりました。
社日を祝う習慣は元々中国にあり、「土」という意味がある「戊」の日に豊作祈願をするもので、「社」とは土地の守護神のことを表しています。
この風習が日本に伝えられると、土地の神様を信仰する日本の風土に合い、重要な農耕儀礼として全国に広まったようです。

地域で違う様々な行事

社日は「土の神」をまつるので、この日は農作業など、土をいじることを忌む風習が各地に見られます。また、土地の守護神というよりも農耕の神様と捉える地域もあり、信州の「お社日様」は春は神迎え、秋は神送りとして餅をついて祝ったといいます。
また、博多では古くから「お潮井」と呼ばれる箱崎浜の真砂を、「てぼ」という竹かごに入れて持ち帰り、玄関先に下げておく風習があります。「災いを除き福を招くもの」として、身を清めるお祓いに用いられたり、建物や土地のお祓いや田畑の虫よけなどにもまいてお清めとします。
社日は、その土地ごとの神様を祝うので行事の形は様々です。

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