10月29日からは七十二候の「霎時施(こさめときどきふる)」。しとしとと降り続くのではなく、時折、冷たい小雨がぱらぱらと降る頃です。「霎」をしぐれと読むこともあります。ひと雨ごとに気温が下がり、冬の足音が近づいてきますね。
ここ数年、10月になると(早くは9月中に)黒やオレンジなどのハロウィンカラーが目につくようになりました。今年はハロウィン用のグッズを売る店も増えて、仮装用の衣装や小物の種類も驚くほどたくさん並んでいます。ハロウィンパーティーやイベントがますます盛んになっているのですね。でも、そもそもハロウィンとは何なのでしょう?
ハロウィンはキリスト教の「万聖節」(11月1日)の前夜祭で、収穫への感謝とともに悪魔払いをするお祭り。「All Hallow Eve」が訛ってハロウィン(Halloween)になりました。
古代ケルトでは11月1日が新年で、大晦日にあたる10月31日の夜には作物を荒らす悪霊がやってくるといわれていました。その悪霊を追い払うための悪霊祓いの祭りがハロウィンの始まりです。
19世紀後半に移民とともにアメリカに伝わると、子どもも楽しめる行事に変化していき、現在のような形になりました。
おばけや悪魔の仮装をした子ども達が「Trick or Treat!」(お菓子をくれなきゃいたずらするぞ!)といって家々を回り、家の人は「Happy Halloween!」といってお菓子を渡しますが、お菓子によって霊を鎮める、悪霊を追い払う、神様がお菓子を食べてくれるなどの意味があるそうです。
かぼちゃをくり抜いたジャック・オー・ランタン(Jack-o'-lantern)は、亡くなった人の霊を迎え、悪霊を遠ざけるために玄関や窓辺に灯すものです。
すでに日本の行事として定着したクリスマスのように、ハロウィンも定着しつつありますが、日本の大晦日の行事や、節分の行事、お盆の行事にも似ているところがあって、文化のおもしろさを感じます。
【季節のめぐりと暦】七十二候
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【暮らしを彩る年中行事】お正月
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2015年10月28日