冬至 12月22日ごろ

二十四節気のひとつで、北半球では太陽が1年で最も低い位置にきて、夜が一番長くなる日です。
夏至の日と比べると、北海道の根室で約6時間半、東京で約4時間40分もの差があるのです。
また、冬至は太陽の力が一番弱まった日であり、この日を境に再び力が甦ってくることから、太陽が生まれ変わる日ととらえ、古くから世界各地で冬至の祝祭が盛大に行われていました。太陰太陽暦(いわゆる旧暦)では冬至が暦を計算する上での起点となります。

一陽来復

冬至の翌日から日が延びるため、中国や日本では、この日は陰の極みで、翌日から再び陽にかえると考えられてきました。それを「一陽来復」といい、この日を境に運が向くとされています。つまり、みんなが上昇運に転じる日なのです!

冬至がゆとかぼちゃ

冬至に食べるものとして親しまれているのが、冬至がゆとかぼちゃです。冬至がゆは小豆を入れたおかゆのことで、小豆の赤が太陽を意味する魔除けの色で、冬至に食べて厄祓いをします。かぼちゃは栄養豊富で長期保存がきくことから、冬の栄養補給になり、冬至に食べると風邪や中風(脳血管疾患)にならないといわれています。

運盛り

冬至には「ん」のつくものを食べると「運」が呼びこめるといわれています。にんじん、だいこん、れんこん、うどん、ぎんなん、きんかん......など。「ん」のつくものを運盛り といって縁起をかついでいたのです。かぼちゃは、なんきん! 運盛りは縁起かつぎだけでなく、栄養をつけて寒い冬を乗りきるための知恵でもあり、土用の丑の日に「う」のつくものを食べて夏を乗りきるのに似ていますね。
また、「いろはにほへと」が「ん」で終わることから、「ん」には一陽来復の願いが込められているのです。

柚子湯

「一陽来復」の運を呼びこむ前に、厄払いするための禊(みそぎ)として身を清めました。冬が旬の柚子は香りも強く、強い香りのもとには邪気がおこらないという考えもありました。端午の節供の菖蒲湯も同じです。
また、柚子(ゆず)=「融通」がきく、冬至=「湯治」に通じて縁起もよいため、冬至には柚子となりました。
もちろん、柚子湯には血行を促進して冷え性を緩和したり、体を温めて風邪を予防したり、果皮に含まれるクエン酸やビタミンCによる美肌効果があります。
さらに、芳香によるリラックス効果もありますから、元気に冬を越すためにも大いに役立ちます。

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